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  ロシア語の​本が​二冊手に​入り、​あなたは​ロシア語を​勉強したくて​たまらなくなった。​今は​不毛の​地であるが、​時を​経て、​あの​地で​たわわに​実る​麦畑に​なる​ことを​想像し、​麦粒のように​死ぬことの​美しさを​思い描いていたのだった。

​ それは​立派な​望みだと​思う。​しかし​今は、​小さな​義務や​日々の​偉大な​使命、​あなたの​勉強や​使徒職、​なかでも​自分​自身の​形成に​専念しなさい。​まだまだ​刈り込むべき​ところが​多く​あるから、​形成と​いう​仕事が​あまり​英雄的でないとか、​あまり美しくないとかは、​決して​言えないのである。

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