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  な​ぜ木の​十字架なのですか、と​あなたは​尋ねた。​一通の​手紙を​引いて​答えよう。​「顕微鏡から​目を​上げると、​視線は​キリスト像の​ない​黒い​十字架に​出遭います。​キリスト像の​ない​この​十字架は​象徴であって、​他人には​分からない​意味が​あります。​そこで、​疲れて仕事を​止めようと​していた​人は、​ふたた​びレンズに​目を​近づけて​仕事を​続けます。​孤独な​十字架は​担い手を​待っているからです」。

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