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昨今ほとんど​奇跡は​起こらないと​いう​声を​耳にします。​信仰の​篤い​人が​あまりいないからではないでしょうか。​「求めよ。​わたしは​国々を​お前の​嗣業とし、​地の​果てまで、​お前の​領土と​する」1と​言われた​神が、​約束に​背くとは​考えられません。​私たちの​神は​真理その​もの、​存在する​もの​すべての​基ですから、​全能の​神が​お望みに​ならない​限り、​何ひとつ​実現しません。

​ ​「始めに​ありしごとく、​今も​いつも​代々に​至るまで」2。​主に​転変は​ありません。​ひとつと​して​欠ける​ものは​ないのですから、​探し求めて​動き回る​必要などないのです。​神は、​動き​その​もの、​美の​美であり、​偉大な​お方、​今も​昔も​全く​同じ方です。​「天が​煙のように​消え、​地が​衣のように​朽ち、​地に​住む者も​また、​ぶよのように​死に​果てても、​わたしの​救いは​とこしえに​続き​(…)」3と​あるとおりです。

​ 神は​人間との​永遠に​続く​新しい​契約を、​キリストに​おいて​結んでくださいました。​ご自分の​全能を​人々の​救いの​ために​役立ててくださったのです。​人々が​信頼を​失い、​信仰不足ゆえに​震えおののく​時、​イザヤが​主の​名に​よって​告げる​言葉が​再び響きわたります。​「わたしが​来ても、​だれもいないのか。​呼んでも​答えないのか。​わたしの​手は​短すぎて​贖う​ことができず、​わたしには​救い出す力が​ないと​いうのか。​見よ、​わたしが​叱咤すれば​海は​干上がり、​大河も​荒れ野に​変わる。​水は​涸れ、​魚は​異臭を​放ち、​渇きの​ために​死ぬ。​わたしは、​天に​喪服を​まとわせ、​粗布で​覆う」4。

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