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折にふれて強調しましたが、私的な領域への国家の介入という嘆かわしい現実が進行しています。これは市民を隷属状態に陥れ、彼らの正当な自由を奪います。国家は冷たく思いやりのないものですから、全体主義は最も厳しい封建主義よりいっそう悪いものに成り変わります。
他の諸々の理由はさておき、このようなことが起こるのは、大方、市民の消極性によるもの、かれらの聖なる人権を守ることに対する受け身的な態度によるものです。この行動の欠如は、知的怠惰や活力のない意思に由来するもので、カトリック市民の中にも見られます。彼らは、第六戒に反する罪の他に罪があることに、そしてそれよりも重い罪があることに、気づかないのです。
この点を別の言語で
…から印刷された文書 https://escriva.org/ja/carta-29/40/ (2025/11/19)