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私たちの​母

子供は、​幼ければ​幼い​ほど、​親孝行の​義務を​忘れても、​両親には​何かして​もらうようねだる​ものです。​私たちは​貪欲な​子供です。​しかし、​すでに​お分かりのように、​欲張りの​私たちを​見ても、​母親なら​何とも​思わない。​愛情いっぱいの​母の​心は、​深い愛で​子供を​愛するからです。​見返りを​求めず​無私の​心で​愛を​注ぐのです。

​ 聖母マリアも​同じです。​神の​母である​聖母の​祝日ですから、​本日は​平生よりも​一層深い​良心の​糾明に​努めなければなりません。​この​素晴らしい​御母に​心細やかな​愛を​充分に​示していないことに​気づいたら、​痛悔の​心を​起こす必要が​あります。​私も​そうしますから、​皆さんも​答えてみてください。​聖母を​称えているでしょうか。

​ 日常の​経験、​この​世の​母親との​接し方に​戻りましょう。​母親は​お腹を​痛めた子に​何を​期待するでしょうか。​最大の​望みは​子供たちを​手元に​置いておく​ことでしょう。​子供が​成長して​一緒に​暮らせなくなると、​子供が​送る​便りを​一日​千秋の​思いで​待ちこがれ、​軽い​風邪から​重大な​出来事に​至るまで、​子供に​起こる​こと​すべてに​一喜​一憂します。

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