62

自分を​甘やかす傾向に​対しては​断固と​して​戦いなさい。​自分​自身には​もっと​厳しい​態度を​とりましょう。​健康や​休息に​気を​遣いすぎます。​力を​回復して​仕事に​向かう​ため、​休息が​必要な​ことは​確かです。​しかし、​何年も​前に​書いた​とおり、​「休息とは​何もしない​ことではなく、​少しの​努力ですむ他の​活動で​気を​紛らわすこと」であるからです。

​ 時には、​ありも​しない​口実を​探して​安逸を​むさぼり、​双肩に​かかる​幸いな​責任を​忘れ、​その​場を​しのいで​満足します。​理由に​ならない​理由に​ごまか​され、​手を​こまねいて、​突っ立ってしまうのです。​その​間中、​サタンと​その​一味は​休みなく​働いていると​いうのに。​ここで、​奴隷であった​キリスト者に​聖パウロが​書き送った​言葉に​注意深く​耳を​傾け、​しっかり​黙想してください。​主人に​従えと​命令しています。​「人に​へつら​おうと​して、​うわべだけで​仕えるのではなく、​キリストの​奴隷と​して、​心から​神の​御心を​行い、​人にではなく​主に​仕えるように、​喜んで​仕えなさい」14。​まことに​私たちに​相応しい​忠告では​ありませんか。

​ 私たちの​主イエス・キリストに​光を​求めましょう。​そして、​仕事が​聖化の​基盤で​あり軸である​ことを、​各瞬間に​再発見できるよう​お願いしましょう。​福音書に​よると、​イエスは​「大工で、​マリアの​子」​15と​思われていました。​それなら​私たちも、​聖なる​誇りを​もって、​働き人である​ことを​行いで​表しましょう。​労働に​いそしむ​人間である​ことを、​身を​もって​示すのです。

​ 常に​神から​遣わされた​者と​して​振舞わねばなりません。​万一、​自分の​任務を​放棄したり、​職務上の​責任を​協調の​精神で​果たさなかったり、​あるいは、​怠け者、​だらしない者、​軽薄な者、​役立たずなどと​見なされていると​すれば、​真心込めて​神に​仕えているとは​言えません。​表面的に​あまり​重要でなさそうな​義務を​おろそかに​する​者は、​おそらく​内的生活に​関する​義務を​果たすことも​できないでしょう。​「ごく​小さな​事に​忠実な​者は、​大きな​事にも​忠実である。​ごく​小さな​事に​不忠実な​者は、​大きな​事にも​不忠実である」16。

この点を別の言語で