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キリストの​至聖なる​人性

こういった​不都合を​克服するには​どう​すれば​よいのだろう。​決心したことが​煩わしく​感じ始めたら​どう​すれば​よいのだろうか。​聖母マリアが​示してくださった​模範に​倣いましょう。​聖母マリアの​道は​非常に​広い道であるだけでなく、​必ずイエスのもと​へ​導いてくれます。

​ 神に​近づくには​正しい​道を​通らなければなりません。​その​正しい​道とは、​キリストの​至聖なる​人性です。​私が​主の​受難に​関する​読書を​勧めるのは​その​ためです。​誠実な​信心に​溢れる​このような​書物は、​神の​御子が​私たちと​同じ​人間であると​同時に、​世の​贖いの​ために​人々を​愛し、​生身で​苦しむ真の​神である​ことを​考えさせてくれます。

​ キリスト者の​間で​最も​深く​根を​おろした​信心の​一つ、​ロザリオの​祈りに​注目してみましょう。​教会は​ロザリオの​神秘を​黙想せよと​勧めています。​それは、​聖母の​喜び、​苦しみ、​栄えと​共に、​主の​三十年間の​隠れた​生活、​三年間の​宣教、​恥ずべき受難、​光栄に​輝く​復活など、​感嘆すべき模範を​私たちの​脳裡に​焼きつけるのに​役立つからです。

​ キリストに​付き従う​こと、​これが​秘訣です。​キリストに​付き従い、​十二使徒のように​主と​共に​生きようでは​ありませんか。​キリストと​一体​化する​ほど​キリストの​すぐ傍を​歩むのです。​恩寵の​働きかけに​逆らいさえしなければ、​主イエス・キリストを​着た​12と​断言できる​日も​遠くない​ことでしょう。​私たちの​振舞いは、​主の​姿を​鏡のように​映し出さねばなりませんが、​その​鏡が​本来の​働きを​すれば、​救い​主のいとも​甘美な姿を、​歪める​ことも​誇張する​こともなく、​くっきりと​映し出すはずです。​すると​その​時こそ、​周囲の​人々は、​主を​賛美し、​主に​付き従う​機会を​得る​ことでしょう。

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